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抵抗器には機能や形状、抵抗体材質、用途の組み合わせにより、さまざまなものがあります。 機能としては、回路の中に組み込まれて使われる固定抵抗器、回路の微調整に使われる半固定抵抗器、ラジオのボリュームのように抵抗値を変えて使われる可変抵抗器などがあります。 固定抵抗器の形状には,リード線を持つリード付きタイプとリード線を持たない面実装タイプがあります。面実装タイプはさらに、角形と円筒形に分けることができます。そのほか封止材質により、樹脂モールドタイプ、セラミックケースタイプなどがあります。 抵抗体材質では、炭素皮膜(通称カーボン)、ニクロムを主体とした金属皮膜(キンピ)、酸化金属皮膜(サンキン)、酸化金属とガラスのコンポジットであるメタルグレーズなどの皮膜タイプと、金属板や金属線、金属箔を用いたもの、酸化金属セラミックスを用いたソリッドタイプなどがあります。 そして特性では、抵抗値許容差や温度特性が高精度なもの、高電圧やサージに強いもの、温度による抵抗値の変動が大きなもの、ヒューズ機能を併せ持つものなどがあります。抵抗器を使用する際には、これらの組み合わせの中から目的に合わせて選ばなくてはなりません。
端子にはんだ付けやボンディングが可能な処理が施されていて、端子線(リード線)を持たない抵抗器です。 形状により角形と円筒形に分けられます。それぞれ抵抗体の材料により大きく分けると次の5種類があります。
このうちコスト・小型化・実装作業性の点でメタルグレーズ皮膜タイプが市場の大半を占めており、チップ固定抵抗器の9割以上がメタルグレーズ皮膜タイプであるという統計があります。 チップタイプは小型化の傾向が顕著で、角形タイプでは1005サイズ(1.0mm×0.5mm)や0603サイズ(0.6mm×0.3mm)が増加しています。携帯電話・スマートフォンを中心とした移動体通信機器では0402サイズ(0.4mm×0.2mm)の採用が進んでいます。
ひとつの絶縁基板上に複数の抵抗素子を集積、複合化して一個の電子部品とした抵抗回路網をいい、その各々を必要に応じて相互に接続してあるものです。単純に2電極を持つ抵抗が連続して集積されたものをアレイと呼び、回路網を形成して集積されたものをネットワークと呼んでいます。 主にはデジタル回路のプルアップ、プルダウン抵抗用として使用されています。 形状によってSIP(Single Inline Package)形、DIP(Dual Inline Package)形、フラットパッケージ形、チップキャリア形に分類されます。 1980年代、炭素皮膜抵抗器が主力であった時期に、高密度実装への対応としてSIP型で急激に生産量を伸ばしましたが、1990年代になり実装技術が面実装に変化したことでチップネットワーク抵抗器への切換えが進みました。以前はネットワーク抵抗器はロジックICやI/Oのパラレルポートなどで多く使用されましたが、その後マイコンでの処理やI/Oのシリアルバス化が進み、現在では大きく需要が減退しています。
炭素皮膜を抵抗素子とした固定抵抗器で、古くから最もポピュラーな抵抗器として知られており、耐パルス性などに優れています。 電力的区分から1/4W品と1/2W品が多く、現在は1/4Wの3.2mm×φ1.9mmサイズ、1/2Wの6.3mm×φ2.85mmサイズの小型タイプが主流で汎用として広く使用されています。
金属皮膜を抵抗素子とした固定抵抗器で、抵抗値許容差、抵抗温度係数、経年変化が小さく高精度で安定性に優れています。また電流雑音が小さい特長があります。主な用途は通信・計測機器などの産業用機器をはじめ、各種電源および、センサーモジュールなどの微小信号を扱う回路で高精度が求められる用途に幅広く使用されています。
酸化金属皮膜を抵抗素子とした固定抵抗器で、小型高電力(定格電力当りの体積が抵抗器の中で最も小さい)で、耐熱性に優れています。電力形の金属皮膜抵抗器と比べて抵抗温度係数の小さなものを低コストで得られる等の特長があります。主に電源回路などに用いられる汎用電力形抵抗器です。
金属抵抗線を抵抗素子とした固定抵抗器で、特に耐パルス性、耐熱性に優れています。また、抵抗温度係数が小さく、電流雑音が小さいなどの特長もあります。一方高い抵抗値が得にくく、巻線構造のため高周波回路には不向きなどの欠点もあります。 用途としては、主に電源回路のラッシュ電流制限抵抗器として使用されます。また、低抵抗値の製品は電流検出などにも使用されます。
参考文献 ・2019電子部品年鑑(株式会社中日社) ・経済産業省統計資料
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