製品情報

使用上の注意事項(全品共通)

全品種に共通な事項

全般

  • 基本的な注意事項に関しては、(一社)電子情報技術産業協会の技術レポート「JEITA RCR-1001C電気・電子機器用部品の安全アプリケーションガイド」を参照してください。
  • 弊社から提供する製品の耐久性能に関する情報や数値は、一定の試験条件下において正確で信頼性の高いものですが、お客様の製品上で事前にテストを行ってください。それぞれのアプリケーションに対する適性をお客様ご自身でご判断しかねる場合、必ず事前にご連絡ください。

免責

  • 本製品は、汎用品として設計・製造され、以下に掲げる用途及びこれらと同等のリスクのある用途での使用は意図しておりません。お客様が本製品をこれらの用途などに使用される場合には、必ず事前にご連絡ください。なお、お客様と弊社との間で保証の範囲等の条件に関し、書面による特段の合意のない限り、これらの用途などに使用されたことによる本製品に関連する申し立ておよび発生した損害などについては、弊社はその一切の責任を負いかねます。
    (1) 高い信頼性が必要な用途(例: ガス・水道・電気等の供給システム、24 時間連続運転システム、決済システムほか権利・財産を取扱う用途など。)
    (2) 高い安全性が必要とされる用途(例: 自動車、航空・宇宙設備、鉄道設備、医療機器、安全装置、その他生命・身体に危険が及ぶ可能性のある用途など。)
    (3) 厳しい条件または環境での用途(例: 屋外に設置する設備、化学的汚染を被る設備、電磁的妨害を被る設備、振動・衝撃を受ける設備など。)
    (4) カタログ類に記載のない条件や環境での用途
  • 信頼性を必要とする用途に使用する場合は、フェールセーフ設計の配慮を十分に行ってください。保護回路や冗長回路を設け、当部品の単独故障では不安全とならないように、システムの安全を図ってください。

使用環境

  • 特別な表記がない限り、特殊環境における使用を考慮しておりません。次のような環境下で使用される場合には、事前に信頼性・性能への影響を十分評価された上で使用してください。
    1. 直射日光、屋外暴露、じんあい中
    2. 水、油、有機溶剤、薬液などの液体中または液体のかかるところ
    3. 潮風、腐食性ガス(SO2, H2S, 塩素, NH3, NO2など)の多い場所
    4. 静電気、電磁波の強い環境
    5. 部品が結露するような環境
    6. 部品または実装されたプリント基板を防湿樹脂等で封止、コーティングする場合
    7. 潤滑油などからのオイルミスト

硫化

  • 銀電極を使用している部品は、硫化ガス(H2S、SO2など)や硫化物が部品に付着することで、抵抗値が増大することがあります。このような環境下で使用される場合は硫化対策を行ってください。

耐パルス性

  • パルスやサージなどの過渡的な過負荷(電圧・電流・電力)が印加されると、部品の性能や信頼性が低下するおそれがあります。耐パルス性に関するデータが必要な場合は事前にご相談ください。
  • 高電圧を印加した場合に、端子間で放電が発生することがありますので注意してください。

保管

  • 部品は極端な高温や低温、多湿、結露、直射日光、熱、潮風、腐食性ガス(SO2、H2S、塩素、NH3、NO2など)、潤滑油などのオイルミストを避けて、ほこりの少ない場所で保管してください。必要に応じて乾燥剤を使用してください。
  • 部品の保管期間、条件については弊社にお問合せください。

端子鉛フリー品の保管

  • 端子鉛フリー品は、有鉛端子品よりも短期間ではんだ付け性が低下することがありますので注意してください。

実装

  • 部品をペンチ、ピンセットなどではさんだり、搭載機の調整不足により部品に損傷や過度の衝撃を与えることのないようにしてください。特性の変化や断線、クラックなどが発生するおそれがあります。
  • 搭載機のノズルの下死点が低過ぎると、部品をプリント基板にたたきつける力が発生して性能低下を引き起こしたり、部品の欠け・割れを発生させる原因になります。搭載直前のノズルスピードの低速化や基板の反りを矯正した状態で搭載してください。
  • 搭載時の落下品やプリント基板からの取外し品は使用しないでください。
  • 実装後の基板をモールド封止やコーティングする場合は事前にご相談ください。
  • 実装後の基板を直接積み重ねないでください。部品が損傷することがあります。
  • 皮膜タイプの抵抗器・センサは、静電気による過電圧で特性が変化します。組立工程内(搭載機・検査モニタ・人体など)や運搬時に発生する静電気(ESD)が部品に印加されないように注意してください。
  • 部品に汗、塩分などのイオン性物質を付着させないように注意してください。耐湿性・耐腐食性を低下させることがあります。

はんだ付け

  • はんだ付けは、納入仕様書または部品ごとの使用上の注意事項に定められた温度・時間・回数で作業してください。高温、長時間になると変色、特性の変化、断線などのおそれがあります。
  • はんだ付け後は、冷却されるまで部品に外力がかからないようにしてください。
  • はんだ付け後は、プリント基板の反りなどで電極部に機械的ストレスがかからないように取扱いに注意してください。
  • はんだに含まれるフラックスの残渣による部品への影響を確認してください。
  • 導電性接着剤を使用の際は、対応部品であることを確認してください。

鉛フリーはんだを使用して実装する際の注意

  • はんだ組成によっては、共晶はんだよりもはんだ付け温度が上昇することがあります。事前に実使用条件で問題ないことを確認してください。
  • 両面基板でスルーホール電極がある場合は、鉛フリーはんだを使用するとリフトオフ現象により、はんだ接続強度が低下することがありますので、実基板にて事前に確認してください。

洗浄

  • はんだフラックスに含まれるイオン性物質が、はんだ付けの洗浄後に残らないようにしてください。イオン性物質が付着していると、部品の耐湿性・耐腐食性などを低下させることがあります。
  • 無洗浄はんだや水、または水溶性洗浄剤を使用される場合は、信頼性を確認してください。
  • 鉛フリーはんだは、イオン性物質を多く含有していることがあります。RMA系のはんだまたはフラックスをご使用になるか、十分な洗浄を行ってください。
  • 汗、塩分などのイオン性物質が付着する場合は十分な洗浄を行ってください。その際、洗浄液の管理が不十分ですと、イオン性物質を除去しきれないことがあります。アルコール以外の洗浄液や酸・アルカリ液による洗浄の場合は事前にお問合せください。
  • 超音波洗浄では、共振現象により部品が破損することがあります。また、強力な水圧洗浄の場合には、部品に損傷を与えることがありますので事前に確認してください。
  • 洗浄後は十分に乾燥してください。

廃棄

  • 部品および包装材などを廃棄する場合は、関連法規を確認の上、適切な処理をしてください。

チップ部品に共通な事項

プリント基板のひずみは、部品にストレスとなって加えられますので、下記事項に注意してください。

  • チップ部品の長辺方向をプリント基板の熱膨張係数の小さい方向に合わせた配置としてください。
  • 熱ストレスを繰り返し与えた場合は、実装する基板との熱膨張係数の違いから、接合部のはんだ(はんだフィレット部)にクラックが発生することがあります。クラックの発生は実装されるパターンの大きさ、はんだ量、実装基板の放熱量などに左右されます。大形タイプ(5.0×2.5mm以上)の場合は特に注意が必要です。
  • プリント基板の分割溝近傍に部品を配置すると、基板分割時に大きなストレスがかかり、部品や電極が破壊されることがあります。下図を参考にして、ストレスの小さい位置・方向に搭載してください。

  • 基板の反り・たわみに対して、極力ストレスが加わらないように部品を配置してください。基板のたわみがそのまま電極部へのストレスとなり、はんだクラックや部品破壊が生じます。

  • プリント基板の外周部またはコネクタ近傍に部品を配置する場合は、機器組立時およびコネクタ挿抜時に部品にストレスがかからないようにしてください。
  • 大形部品の近傍に部品を搭載する場合は、はんだ固化時に大形部品方向へ引張り応力が働き、部品割れや接合異常を起こしやすくなります。搭載位置・方向に注意してください。
  • 左右のランドの大きさが異なっていると、はんだ冷却時にチップ立ちを起こしたり、残留応力が発生することにより、特性変化や部品割れを生じることがあります。ランドの大きさは可能な限り左右同一にしてください。

搭載・はんだ付け

  • 搭載機の調整が不足していると部品に大きなストレスがかかり、クラックや欠け、搭載位置不良などを引き起こすことがあります。事前に点検・調整してください。
  • 部品搭載時にバックアップピンを使用する場合は、適切な位置に設定しないとプリント基板反対面の部品が破損します。また、吸着ノズルの位置にバックアップピンを配置しないでください。
  • ディスペンサを用いて接着剤を塗布する場合は、プリント基板に触れないように、ディスペンサの下死点を設定してください。プリント基板半対面の部品が破損することがあります。
  • フローはんだ付けを行う場合は、対応部品であることを確認してください。
  • はんだ量が適正でない場合には部品が受けるストレスが大きくなり、クラックや特性不良の原因となります。実装時のはんだ量に注意してください。

こて付け

  • 納入仕様書または部品ごとの使用上の注意事項に規定されたこて先温度で作業してください。
  • プレヒートをできる限り実施してください。
  • はんだこて先が直接部品本体および電極に触れないようにしてください。
  • ピンセットなどで部品をはさむ場合には、部品に損傷を与えないようにしてください。

リード付き部品に共通な事項

機械的ストレスについて

  • 振動によって共振を起こさないように注意してください。
  • 部品本体に曲げ、ねじりが加わらないようにしてください。
  • 大形の部品はしっかりと固定してください。
  • リード線を曲げて使用する場合は、根元に無理な力が加わらないようにして、曲率半径を大きくとってください。無理な力がかかると、キャップが離脱して部品が破損することがあります。
  • 搭載機でのリード線のカットおよびクリンチ時に、部品に過度の力がかからないようにしてください。

温度上昇について

  • 大形抵抗器は定格電力で使用すると高温になります。放熱および他の部品への影響に注意してください。

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