ヒューズ

耐サージ性

  • 回路内で発生する短時間の過電流(突入電流、モータロック電流等)にご注意ください。
  • 突入電流は周囲温度、コンデンサの充放電状態等により異なります。電流が最大となる条件で電流波形を確認してください。
  • 回路内にサーミスタ等の温度依存性の高い部品を使用している場合は、電流が最大となる条件で電流波形を確認してください。
  • デジタルオシロスコープでサージ電流を測定する場合は、ピーク電流を検出できるサンプリング周期を設定してください。
  • 電流測定には、一般的に電流プローブを使用します。シャント抵抗器を使用する場合は、回路内のインピーダンスに対して極力低い抵抗値を使用してください。

ヒューズ選定の確認

  • ヒューズの決定に際しましては、選定されたヒューズを使用される実機に取り付け、突入電流やサージ電流に余裕があり、異常電流を速やかに遮断できる性能を満たしているかを必ずご確認ください。

はんだ付け

  • 本製品はリフロー及びフローはんだ付けに対応しておりますが、過剰な加熱を行うと断線および特性変化を起こすことがあります。
  • はんだ付けは、ピーク温度260°C以下で作業をお願い致します。
  • はんだこてを使用する場合は、こて先温度350°C以下で、短時間ではんだ付けをしてください。また、こて先が直接製品に当たらないようご注意ください。断線及び特性変化を起こすことがあります。

実装

  • 樹脂コーティング・ポッティング及びモールド封止を行う場合、樹脂が硬化する時の応力でヒューズが割れたり抵抗値が変化・断線することがあります。硬化時の収縮応力の小さいも樹脂を使用していただき、十分に信頼性を確認してください。また、封止によりヒューズ周囲に熱がこもり、溶断特性が変化することがありますので、実使用回路にてご確認ください。
  • ヒューズの周囲に発熱する部品があると、ヒューズの溶断特性が変化することがあります。発熱が大きい部品から離して配置してください。
  • 樹脂コーティング・ポッティング及びモールド封止を行う場合、樹脂が硬化する時の応力でヒューズが割れたり抵抗値が変化・断線することがあります。硬化時の収縮応力の小さいも樹脂を使用していただき、十分に信頼性を確認してください。また、封止によりヒューズ周囲に熱がこもり、溶断特性が変化することがありますので、実使用回路にてご確認ください。
  • ヒューズの周囲に発熱する部品があると、ヒューズの溶断特性が変化することがあります。発熱が大きい部品から離して配置してください。

保管

  • 高温多湿(40°C、70%RH以上)での保管は、はんだ付け性が低下することがありますので避けてください。
  • 直射日光は、はんだ付け性の低下及びテーピング強度の変化を引き起こすことがありますので避けてください。

部品選定について

  • ヒューズの選定方法がご不明な場合は、ヒューズ選定の注意事項(fuse_selection_KOA.pdf)をご参照頂き、定格電圧、定常電流波形、突入電流波形、溶断電流、使用温度を確認の上、弊社までお問い合わせください。

参考

  • 基本的な注意事項に関しては、(一社)電子情報技術産業協会の技術レポート「EIAJ RCR-4800電気・電子機器用電流ヒューズの安全アプリケーションガイド」をご参照ください。以下のホームページで無償閲覧が出来ます。
    http://www.jeita.or.jp/cgi-bin/standard/search.cgi

安全規格

  • ヒューズ製品に適用される安全規格は以下の通りです。取得している安全規格は、製品ごとに異なります。
  • 日 本: 電気用品安全法(PSE)B種
    米 国: UL (Underwriters Laboratories Inc.)
    UL248
    カナダ: CSA (Canadian Standards Association)
    C22.2 No.248
    c-UL (Underwriters Laboratories Inc.)
    UL248
    ※ c-ULはCSA承認と同等です。
    国際 IEC (International Electrotechnical Commission) 60127-1, -4

定格電流

  • 溶断時間などの安全規格に適合できるように、弊社が定めた電流値であり、定常的に印加可能な電流値とは異なります。使用する回路での定常電流は、定常ディレーティング係数と周囲温度ディレーティング係数を用いて以下の式で求められます。
  • 回路の定常電流値≦定格電流値 ×定常ディレーティング係数

                 ×周囲温度ディレーティング係数

  • 定常ディレーティング
  • 下記に各製品の定常ディレーティング係数を示します。
    品  種 定常ディレーティング係数
    CCF1N, CCF1F 0.7
    TF16AT 0.75
    TF10BN, TF16SN、TF16VN 1.0
    CCP2B, CCP2E 1.0

  • 周囲温度ディレーティング
  • 周囲温度に対しては下記のディレーティングが必要となります。

  • 電流波形が繰り返しパルスおよび交流波形の場合は、電流波形の実効値ではなく、ピーク電流値を定常電流値としてご使用ください。

定格電圧

  • ヒューズ溶断後に電極間に印加しても再導通しない電圧をいいます。定格電圧を超えた場合、再導通および素子破壊の危険がありますので、回路電圧は定格電圧以下でご使用ください。

遮断容量

  • 異常時に遮断可能な電流および電圧をいいます。回路内で発生する異常時の電圧および電流が遮断容量以内であることを事前にご確認ください。

溶断電流

  • 回路を遮断する電流をいいます。回路内で発生した異常電流を速やかに遮断するためには下表をご参照ください。
  • 品  名 溶断電流値 溶断時間
    CCF1N(0.4〜10) 定格電流値×2以上 1s
    CCP2B 定格電流値×2以上
    CCP2E 定格電流値×2.5以上
    CCP2E□H 定格電流値×2以上
    TF16SN 定格電流値×2以上
    TF10BN 定格電流値×2以上 5s
    TF16AT 定格電流値×2以上
    TF16VN 定格電流値×2.5以上
    CCF1N(12, 15) 定格電流値×2以上 60s
    CCF1F 定格電流値×2以上 120s

    溶断時間が1秒以内の場合は周囲(温度、実装ランド寸法、基板材質等)の影響による溶断時間のバラツキは小さいですが、1秒以上の場合には周囲の影響を大きく受けますので、実際の回路で事前にご確認ください。

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