薄膜白金測温抵抗体のラインアップ

弊社の薄膜白金測温抵抗体SDTシリーズのラインアップは以下の3種類に分かれます。
SDT101シリーズ 円筒形アキシャルリードタイプ
SDT73HSDT73V SMDタイプ
SDT310シリーズシリーズ 板状ラジアルリードタイプ:JIS・DIN規格準拠製品
また、SDTシリーズを保護管に封入加工するなど2次加工した製品のSTシリーズもラインアップされています。
以下に各製品の主要定格と抵抗温度係数を示します。

図2.温度抵抗特性

SDTシリーズ 温度特性グラフ(イメージ)|KOA

SDT101シリーズ

SDT101は弊社のJIS・IEC規格の薄膜白金測温抵抗体に比較して廉価です。弊社では1982年から出荷しており、温度抵抗特性の近似式が用意され、設計時の回路計算に使用できます。また、素子部が円筒形のため方向性が無く、自己発熱を利用した風速や流量のヒーター素子としても利用されております(写真1)。主な用途は、熱電対の零接点補償・ロードセルなどの圧力センサの高精度温度補償・熱式の風速や流量センサ・各種温度センサの高精度温度補償用です。
SDT101シリーズに小型1kΩ品のSDT101SAが追加リリースされました。

写真1.SDT101シリーズ

SDT101シリーズ|KOA

SDT310VA/SDT310A シリーズ

小形白金薄膜温度センサの中で世界最小クラスの製品です。熱式風速センサのヒーター部用素子として設計されている製品です。特にSDT310VAシリーズは、自己発熱で周囲温度を含み600℃まで発熱させることができ表面についたほこりなどを炭化させて利用することも可能です。AEC-Q200のデータを持ち温度急変や耐振動にも優れた製品となっております。

写真2 SDT310VA/SDT310Aシリーズ

SDT310AP・VASP|KOA

SDT73シリーズ

SDT73シリーズは、表面実装タイプの薄膜白金測温抵抗体で、抵抗温度特性(T.C.R.)がJIS・IEC規格に準拠している製品です。SDT73Vは自動車用機器にも利用できるAEC-Q200のデータを取得済みです。また、高温はんだを利用すれば、250℃耐熱として利用できるSDT73Sも提供可能です。

写真3.SDT73H・SDT73V・SDT73Sシリーズ

SDT73H・SDT73S|KOA

SDT73V|KOA

SDT310シリーズ

SDT310シリーズは、小形(1.2x5.0㎜や2.0x3.0㎜)で1kΩ作成可能です。小型なため優れた応答性と白金素材の直線性を有しています。このシリーズの中でSDT310LT、SDT310HLTは、はんだ付けによる外部リード線付けが容易な製品です。SDT310MTは、熱電対又は、高価な巻線タイプでしか測定できなかった650℃の温度に対してもクラスBを実現しております。さらに小形で長期安定性の向上した製品SDT310HCT(1.2x3.0㎜)の製品も加わりました。

写真4.SDT310シリーズ

SDT310シリーズ|KOA

STシリーズ

STシリーズはSDTシリーズを保護管に封入したり、リード線を延長したり、基板に搭載した、カスタム製品です。一例を(写真5)にて紹介します。

写真5.STシリーズ

カスタム温度センサ STシリーズ|KOA

今後更に小形化、高精度化、高温度化や測定温度範囲の広い製品を揃え、お客様のご要求に柔軟に対応できるようラインアップを充実してゆく予定です。

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