株主・投資家情報

営業の概況

経営成績の概況

当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の世界経済は、資源価格高騰による物価上昇や金利上昇等により景気回復のペースが鈍化しました。
当社グループの属する電子部品業界におきましては、各国の環境規制によるEV等環境対応車への移行が進んでおり、中長期的には自動車向け市場の拡大が見込まれます。当期においては半導体不足による生産制約が昨年より解消しているものの、市場における在庫調整の影響等により全体として需要は弱含みで推移しました。
このような環境のもと、当社グループは2030ビジョンの実現、2024中期経営計画の目標達成に向けて、EVなどのモビリティ市場・産業機器市場の成長を支えるための供給体制の構築、KPS活動の『しんか』、イノベーション・マネジメントシステムの導入、再生可能エネルギーの導入と電力使用量の削減、未来を創造する人づくりやガバナンスの新たな取り組み等の重点施策に注力しております。
販売面におきましては、為替が円安傾向にあるものの、北米のディストリビューター向けや日本・中国を中心に家電・産業機器・電源向け等が減少、自動車向けは北米・ヨーロッパでは増加しましたが中国の減少影響が大きく自動車向け全体では減少しました。その結果、当連結会計年度の売上高は648億35百万円(前年同期比102億36百万円減、13.6%減)となりました。
利益面におきましては、売上の減少や人件費および減価償却費等の固定費の増加等により営業利益は33億13百万円(前年同期比69億8百万円減、67.6%減)、為替差益4億95百万円を計上したこと等により経常利益は44億85百万円(前年同期比60億52百万円減、57.4%減)、また、カナダにおける集団民事訴訟の原告との和解に伴う解決金として3億55百万円を特別損失に計上したこと等により親会社株主に帰属する当期純利益は27億69百万円(前年同期比45億98百万円減、62.4%減)となりました。

財政状態の概況

当連結会計年度の当社グループの資産は、有形固定資産等の増加により、前連結会計年度末と比べて167億98百万円増加し、当連結会計年度末は1,295億66百万円となりました。
当連結会計年度の負債は、長期借入金等の増加により、前連結会計年度末と比べて119億47百万円増加し、当連結会計年度末は509億93百万円となりました。
当連結会計年度の純資産は、為替換算調整勘定等の増加により、前連結会計年度末と比べて48億50百万円増加し、当連結会計年度末は785億73百万円となりました。

キャッシュ・フローの概況

当期は前述いたしましたような状況により39億92百万円の税金等調整前当期純利益となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産の減価償却費の増加などにより70億89百万円の流入を確保することが出来ました。投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産取得による支出156億90百万円などにより173億99百万円の資金の流出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは長期借入金の借入収入などにより122億92百万円の流入となりました。
これらの結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、期首に比べ37億65百万円増加し、291億65百万円になりました。

製品別売上高

地域別売上高

用途別売上高