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「こんにちは伊那谷」は1回3分の映像シリーズです。伊那谷各地の残したい風景、伝えたい言葉、小さなお祭りや職人さんなど、ふるさとのいまを伝えます。上伊那、下伊那を巡る「小さな旅」をお楽しみ下さい。


天龍村大河内

新盆宅で踊る伝統の掛け踊り

里山を訪ねて 2014年9月25日放送

掛け踊りは下伊那地区の各地に伝わる伝統行事で国の無形民俗文化財に指定されている。掛け踊りの中でも、新盆宅を訪ねて踊るのはここ大河内だけとなった。
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この年の新盆宅では、タイトボシと呼ぶ松明を108本灯して、厳かに掛け踊りを迎えた。


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大河内の掛け踊り データ

期日:8月14日、16日
踊り:お堂と新盆宅で踊る   
見所:下伊那地区に伝わる掛け踊りの中でも最も古い形式を残す
  :新梵宅では念仏を唱え、盆踊りも踊る

昨年まで掛け踊りの中心的存在
 この年、大河内の新盆宅は白川勝子さん宅1軒のみ。白川さんは、掛け踊りのメンバーが高齢化していることもあり、駆け込み(新盆宅で掛け踊りをお願いする事)を依頼するかどうか迷っていたが、お願いする事にして、息子さんと108本のタイトボシ(松明)を用意した。実は、夫の故白川五郎さんは、昨年まで掛け踊りの中心的存在だったという。近年は108本のロウソクなどで代用する事が多い中、昔からの言い伝えを守って、見事なタイトボシで掛け踊りを迎えた。
 盆の精霊たちを慰める、静かで厳かな夜となった。

大河内の掛け踊り ミニスライドショー

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お父さんは喜んでくれたかな

新盆の掛け踊り(かけ込み)を依頼した 白川勝子さん

うちのお父さんは、昨年まで大河内の掛け踊りの中心のひとりでした。かけ込み(新盆宅で掛け踊りをお願いすること)をすると、村の皆さんが大変なことがわかっているので、頼むかどうかとても迷っていました。
でも、お願いする事にして、皆さんにご苦労をかけて…、でもお父さんは喜んでくれたかなと思って、ひと安心です。
 お願いする事に決めてから、息子と二人でタイトボシ(松明)を百八本用意しました。昔からのならわし通りに踊りを迎えられてよかったです。


周辺地図 「大河内の掛け踊り」 天龍村大河内周辺

大河内の掛け踊り・盆踊り

大河内の盆行事は、新盆宅を供養して踊り歩くなど、当地方のなかでも全体にもっとも古い形をきちんと伝えている。8月1日は「中老さまの踊り」、6日は「若衆の踊り」と称して掛け踊と盆踊をし、7日は「伽藍様の踊り」と称して池大神社で念仏(和讃)を唱える。14日は愛宕堂を出発し、新盆宅の家をまわり歩いて掛け踊・和讃と盆踊をおこなうが、このとき年長者の女性の家から始める決まりがある。新盆宅には百八タイ(108本の松明)に迎えられて踊り込む。15日は新盆供養と盆踊り、16日は盆踊りがおこなわれるが、零時近くになると「大念仏」を唱え、「八幡」を踊ってから、ナンマイダンボのかけ声につれて庚申様まで行く。ここで新盆家から出された切子灯籠を焼却し、「花の四節」を唱えて終わる。


アクセス 飯田山本ICか天竜峡IC

飯田山本ICか三遠南信道天竜峡IC下車 
飯田山本ICからは国道153号線経由で平谷村から平谷峠を通り、売木村、阿南町新野を経て大河内に至る。(約50分)
天竜峡ICからは、国道151号線経由で阿南町新野から天龍村大河内へ至る。(約50分)他に、151号線経由で天龍村平岡、鶯巣経由で県道418号線を通るルートもある。