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「こんにちは伊那谷」は1回2分半の映像シリーズです。伊那谷各地の残したい風景、伝えたい言葉、小さなお祭りや職人さんなど、ふるさとのいまを伝えます。上伊那、下伊那を巡る「小さな旅」をお楽しみ下さい。


箕輪町帯無山

 伐採される運命だった樹齢200年のブナ林

巨樹を訪ねて 2013年9月6日放送

中央アルプス経ヶ岳(きょうがたけ)山麓、帯無山(おびなしやま)。ここに樹齢200年あまりのブナ天然林が広がっています。伊那谷でこれだけまとまったブナ林は珍しいそうです。
HP静止画2013-10-1.jpg
ブナ林のを区有林とする木下区では、とりわけ大きな一本をブナ太郎と名づけ、天然林を大切にしようと活動しています。


HP静止画2013-ブナ4.jpg

 ブナ天然林 データ

樹齢:200年〜300年 
樹高:高いものは20メートル以上  
幹周:5メートルほど 
見所:ブナ原生林の雄大な様子

帯無山のブナ原生林は、約77ヘクタールに及ぶ斜面に広がっています。国や県がカラマツ造林を進める中、一度は伐採が決められていましたが、「貴重なブナ林を後世に残したい」という木下区の住民の声によって運動が起こり守られました。        木下区では登山道整備を年2回行うなど、情報発信と保護活動をつづけています。

ブナ天然林 ミニスライドショー

HP静止画2013-ブナ6.jpg

ゆったりした自然を残してくれてありがとう

木下区山野委員長 渡辺洋二さん

区民やみんなで憩えるような場所にしたいと、毎年数回来て道をつくっています。もっと多くの人に来てもらいたいんですが、あまりにも健脚コースということで、どうやって今後もっと多勢の人が来れるようにしたらいいか、ということで悩んでいます。
こういうのんびりした、ゆったりした自然を残してくれてありがとうと、そんな感謝の気持ちでいっぱいです。





周辺地図 帯無山のブナ天然林 箕輪町上古田周辺

日本のブナ林

ブナ林は、日本では温帯植物群落の代表である。本州中南部では、平地は照葉樹林帯であり、常緑広葉樹林が成立するのが本来の姿である。それより寒い地域、標高の高い地域では、落葉樹が優占する森林が出来るが、この森林の代表がブナ林である。ブナの他、ミズナラなどを交えた森林である。常緑樹林と比べて葉が薄いため、森林内が明るく、見通しがよい。しかしながら、日本のブナ林では、林床をササが覆う場合が多い。それも太平洋側ではスズタケなど、2mにもなるものなので、歩くにはやっかいな森である。
日本の森林で、古来の姿を保っている場所は少ない。いわゆる原生林というのは、本当に数えるほどしか存在しない。常緑広葉樹林は、特に人間の生活範囲でありすぎたため、まとまった面積が残っている場所はほとんど皆無である。しかし、落葉樹林では、生活範囲からやや離れて、広い面積が残っている場所があった。昭和の拡大造林の波によって、かなりの場所が壊滅した。残り少ない残存例であった東京近郊の日帰り登山圏にある丹沢山地檜洞丸修験道山岳信仰に守られ、山頂一体は昭和の後半まで鬱蒼とした原生ブナ林であったが、急速に失われてしまった。白神山地は、落葉広葉樹林の原生林に近いものがまとまって残っている貴重な地域である事から、世界遺産に登録された。   (Wikipediaより抜粋)


アクセス 伊北IC 伊那IC

伊北ICまたは伊那IC下車、上古田(かみふるた)地区をめざす。
登山道入口は、箕輪古田神社から帯無川上流に向かう。入口がわかりにくいので、木下区などに事前に確かめる事。(健脚コースで本格的登山装備が必要です)