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「こんにちは伊那谷」は1回2分半の映像シリーズです。伊那谷各地の残したい風景、伝えたい言葉、小さなお祭りや職人さんなど、ふるさとのいまを伝えます。上伊那、下伊那を巡る「小さな旅」をお楽しみ下さい。


阿智村治部坂高原

木登りが得意なモリアオガエル

里山を訪ねて 2013年8月29日放送

阿智村治部坂高原の亀の池は、モリアオガエルの生息する森林に囲まれています。6月の梅雨に入ると、池の周囲の樹木にモリアオガエルが産卵した卵塊が無数に見られます。まるで、白い花が咲いたようです。無人駅。急斜面に茶畑が広がり、天竜川を見下ろす秘境HP静止画2013-9-1.png
緑が美しい治部坂高原の亀の池


HP静止画2013-9-2.png

モリアオガエル データ

生息地:茨城県を除く本州、および佐渡島の山間部から平野部 日本海側に多く、太平洋側に少ない傾向 森林の木の上が主なすみか
大きさ:オスで体長4.2㌢〜6㌢ メスは5.9㌢〜8.2㌢   
体 重:7〜60㌘ 
え さ:昆虫等の小動物

モリアオガエルは森林と水辺のある場所で生息するカエルです。指先には丸い吸盤があり、木の上での生活に適応しています。指の間には水かきが発達しています。背中側の地色は緑だが、地方個体群によっては全身に褐色のまだら模様が出ます。目の虹彩が赤褐色なのも特徴です。

モリアオガエル 静止画 9.jpg亀の池は、水辺のすぐ周囲を樹木が取り囲んでいる
モリアオガエル 静止画 3.jpg白い花のように見えるソフトボール大の卵塊
モリアオガエル 静止画 8.jpg時期が来るとオタマジャクシが池に落ちる
モリアオガエル 静止画 10.jpg他の種類のカエルとともに池で育つオタマジャクシ
モリアオガエル 静止画 11.jpg孵ったばかりのモリアオガエルの赤ちゃん

亀の池のモリアオガエル ミニスライドショー

モリアオガエル 静止画 6.jpg

開発で周囲の樹木を切らないように

茶臼山高原両生類研究所(カエル館)所長 熊谷聖秀さん

モリアオガエルは、指先の吸盤が大きくて、木登りが上手なカエルです。卵を木の上に産むという特徴があります。不思議なことですが、茶臼山(標高1416m)の山頂部でも姿が見られます。また、カエル館のある茶臼山高原の茶臼山湖周辺に来ていただければ、卵塊もたくさん見られます。
 開発が進むと池の周りの木を切ってしまうことが多いんですが、是非、木を残しておいてほしいですね。


周辺地図 「亀の池のモリアオガエル」 阿智村治部坂高原周辺

モリアオガエルの生態

 山地で多く見られ、非繁殖期はおもに森林に生息するが、繁殖期の4月から7月にかけては生息地付近の湖沼や水田、湿地に集まる[2]。成体は他のカエルと同様に肉食性で、昆虫類やクモ類などを捕食する[2]。一方、成体の天敵はヤマカガシイタチアナグマタヌキなどである。
モリアオガエルの生活史の特性は、特に産卵生態によって特徴付けられる。カエルは水中に産卵するものがほとんどだが、モリアオガエルは水面上にせり出した木の枝や草の上、地上などに粘液を泡立てて作るで包まれた卵塊を産みつける[2]。泡の塊の中に産卵する習性は多くのアオガエル科のカエルで共通しているが、モリアオガエルは産卵場所が目立つ樹上であることもあり、日本本土産のアオガエル科のカエルでは他に泡状の卵塊を形成する種が地中産卵性で小型のシュレーゲルアオガエルしかいないこともあって特に目立った存在となっている。
繁殖期になると、まずオスが産卵場所に集まり、鳴きながらメスを待つ。鳴き声は「カララ・カララ」と鳴いた後、「コロコロ」と続く[2]。メスが産卵場所にやってくるとオスが背中にしがみつき、産卵行動が始まるが、卵塊の形成が進むに連れて1匹のメスに数匹のオスが群がる場合が多い[2]
産卵・受精が行われると同時に粘液が分泌されるが、この粘液を集まったオスメスが足でかき回し、受精卵を含んだ白い泡の塊を作る。直径10-15 cmほどの泡の塊の中には黄白色の卵が300-800個ほど産みつけられる[2]。泡の中では複数のオスの精子がメスが産んだ未受精卵をめぐって激しい競争を繰り広げると考えられており、モリアオガエルの精巣の大きさが際立って大きいことの原因と推測されている。泡は表面が乾燥して紙のようなシートとなって黄白色の卵塊となり、孵化するまで卵を守る役割を果たす。
約1週間ほど経って卵が孵化する。孵化したオタマジャクシは泡の塊の中でを待ち、雨で溶け崩れる泡の塊とともに下の水面へ次々と落下する。孵化したばかりのオタマジャクシは腹部に卵黄を抱えているため腹が黄色をしているが、やがて卵黄が吸収され、全身が灰褐色となる。オタマジャクシは藻類や動物の死骸などを小さな歯で削りとって食べる。
オタマジャクシは1ヶ月ほどかけて成長するが、この間の天敵はヤゴゲンゴロウタイコウチアカハライモリなどである。イモリは、幼生が泡巣から落下する時に、その真下で待ちかまえていて、落ちてくる幼生をぱくぱく食べる。前後の足が生えてカエルの姿になった幼体は上陸し、しばらくは水辺で生活するが、やがて森林で生活を始める。冬眠は浅い土中やコケの下で行われる[2]。 (Wikipediaより)



アクセス 飯田ICか飯田山本IC

飯田山本IC国道153号→治部坂高原→亀の池(30分)
名古屋IC→国道153号→治部坂高原→亀の池(約2時間30分)