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「こんにちは伊那谷」は1回2分半の映像シリーズです。伊那谷各地の残したい風景、伝えたい言葉、小さなお祭りや職人さんなど、ふるさとのいまを伝えます。上伊那、下伊那を巡る「小さな旅」をお楽しみ下さい。

伊那市高遠

故郷への強い思いから復元された古道

里山を訪ねて 2013年8月22日放送

北原厚さん(80)は、災害で集団移住した芝平(しびら)出身。故郷への強い思いから、子供の頃馴れ親しんだ古道「法華道」の復興を思い立ち、唯一人で笹やぶを刈りつづけた。そして、10年以上をかけ古道を復活させた。
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今では多くの人が、法華道の稜線にある高座岩めざしてトレッキングできるようになった。北原さんは50キロほどもある道標の石を峠まで一人で背負い上げるなど、全身全霊で古道の復活に取り組んでいる。


HP静止画2013-8-13.jpg

 法華道 データ

道程:富士見町若宮から伊那市長谷に至る 
謂れ:日蓮宗(法華宗)の本山、身延山久遠寺への信仰の道であったことか    ら、法華道と呼ばれる。   
見所:伊那谷を見下ろす稜線上にある高座岩  
伝説:日蓮宗の上人が高座岩で三日三晩説法をしたという言い伝えがある。

北原厚さんは、子供の頃、芝平の人たちとよく高座岩まで登ったという。道中には、「巾木あて」「婆さのていら」「りゅうたつば」「まんど」など面白い地名(場所名)がたくさんあったそうだ。 かつての芝平は、純度90%を越える炭酸カルシウムの石灰岩が豊富に産出し、70戸ほどが住む豊かな村だったという。法華道は、石灰岩を馬につけて茅野市方面へ運ぶ道でもあった。

法華道 ミニスライドショー

HP静止画2013-8-9.jpg

仏(ほとけ)のちからです。

古道法華道を復元した 北原厚さん(80)

芝平には、一時期は100戸に近い人々が暮らしていて豊かな村でした。楽しい思い出がいっぱいあります。しかし、私たちの仲間はほとんどいなくなってしまってね。その思い、先祖たちが築いた800年の歴史をね、なんとかしていきたい、まず、その思いそれだけかな。

法華道を復活させてくれたことも、仏(ほとけ)の力かなと、そう思ってます。
ほんとうにいいところなので、多くの人に訪れてもらいたいです。


周辺地図 「法華道」 伊那市高遠芝平周辺

法華道(ほっけみち)

この道は、甲州街道から富士見町の若宮で分かれ、入笠山東面を登って大阿原湿原、仏平峠を越え又、テイ沢を下り、高遠町莉口(ばらぐち)へ、山室(やまむろ)から非持山を通って長谷村非持に至る。昔から甲斐の国と信州高遠を最短(全長約二十二キロ)で結ぶ往来の盛んな道でした。
山室川に沿って進むこの道沿いには、多くの古刹が並び、信濃への法華経伝来の足跡を今に伝える歴史の道でもあったことから、人々の先師の高徳を敬慕する思いも込めて、この道を「法華道」と呼び、親しんできた。 長谷村・高遠町・南信森林管理者  (現地に立つ案内板より)


アクセス 伊那IC 諏訪南IC

伊那IC下車、高遠経由で山室川上流の芝平(しびら)を目指す。車で伊那市内から約1時間。
法華道の入口は、入笠牧場のはずれの黒川林道にある。

東京方面からは諏訪南IC下車、国道20号線を東京方面に3キロほど進み、富士見峠の信号を右折、入笠山まで14キロの上り。