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「こんにちは伊那谷」は1回2分半の映像シリーズです。伊那谷各地の残したい風景、伝えたい言葉、小さなお祭りや職人さんなど、ふるさとのいまを伝えます。上伊那、下伊那を巡る「小さな旅」をお楽しみ下さい。

大鹿村

村を見下ろすお守り(おもり)の大木

こんにちは伊那谷の巨樹 2010年9月16日放送

西の樫の木は、大鹿村西地区の集落を見下ろす高台に立っています。すぐ近くの菅沼家が植えたもので、長野県で最も太いシラカシだそうです。
静止画 西の樫の木 1.jpg
シラカシは常緑の広葉樹です。近年大きな枝が一本折れてしまったそうですが、元気な姿を見せています。


静止画 西の樫の木 6.jpg

西の樫の木 データ

樹齢:推定400年  樹種:シラカシ
樹高:35メートル   
幹周:5.9メートル
大鹿村天然記念物

所有する菅沼家では、この木に山の神を祀り、この場所を「お守り」(おもり)「お森」と称して、山を守ってくれる木とし、大切にするようにと、子供達に言い伝えて来たそうです。大枝の一本が折れてしまいましたが、元気な姿を見せています。

西の樫の木 ミニスライドショー

静止画 西の樫の木 5.jpg

貸しても借りん(樫ても花梨)の言い伝えで

樫の木を守っている 菅沼泰一さん

この付近には、樫(かし)の木と花梨(かりん)の木を家の表と裏に植えている家が何軒もあります。
それは、「貸しても借りん」すなわち、貸してやることはあっても、借りないぞという言い伝えなんです。この木も、そうした言い伝えを守って植えられたものだと思います。
小さな頃から「お森」(おもり)と呼んできたのですが、おそらく「お守り」という意味もあるのだと思います。
いつまでも、この地で長生きをして、お守りの木として私たちや村を見守ってほしいと願っております。


周辺地図 「西の樫の木」 大鹿村西地区周辺

シラカシ

シラカシ(白樫・白橿)は、ブナ科コナラ属の常緑高木、いわゆるカシ類の一種である。名前は、材が白色であることから。樹皮の黒さから「くろかし」の名もある。

  • 分布 : 福島県以西、朝鮮半島南部の山地に自生するが、主に関東地方の照葉樹林帯に多い。照葉樹林の構成種ではあるが、この森林帯の北限付近で多く見られる。本州南岸以南では数が少ない。
  • 樹高 : 20m
  • 樹皮 : 黒色。
  • 葉  : 5〜12cmの長楕円形で互生し厚い。上半部の縁には鋸歯があり、上面は濃い緑色でつやがあり、下面は薄い緑。ウラジロガシのように白いわけではない。
  • 花  : 雄花は6〜9cmの尾状花序で黄褐色、雌花は数花を上向きにつける。
  • 果実 : 堅果で、下部は殻斗に包まれる。10月頃結実。
  • 用途
    • 樹木 : 防風樹、防火樹、生垣、公園樹、街路樹、庭木。
    • 材  : 固くて重く、弾力に富む。器具、薪。木刀。
    • 葉 : ウラジロガシと同様の結石溶解作用があるとして、民間薬として服用される。(Wikipediaより)                                  


アクセス 松川IC

松川IC下車(約50分)。