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「こんにちは伊那谷」は1回2分半の映像シリーズです。伊那谷各地の残したい風景、伝えたい言葉、小さなお祭りや職人さんなど、ふるさとのいまを伝えます。上伊那、下伊那を巡る「小さな旅」をお楽しみ下さい。

  天竜村坂部

秘境に伝わる伝統の霜月神楽

里山を訪ねて 2012年7月11日放送

坂部の冬祭りは600年前から長野県最南端の村天龍村坂部に伝わる湯立て神楽。「花の舞」「湯立て」「たいきり面」など様々な芸能が繰り広げられます。
IMG_0485坂部の冬祭り.jpg
元々は旧暦・霜月の12月15日の夕刻から翌朝にかけて行われており「霜月祭」と呼ばれていたそうです。坂部では大小様々な「まつり」が年中行事として現在も執り行われており、この「霜月祭」も新暦正月4日に日程が移行され「冬祭り」と呼ばれるようになったようです。


静止画 坂部の冬祭り8.jpg

坂部の冬祭り

開催日時:毎年1月4日
開催場所:大森山諏訪神社   
伝統:約600年前からこの地に伝わる霜月神楽
見どころ:一晩中舞い踊る湯立て神楽

坂部は昭和30年代には60戸ありましたが、今では(平成24年現在)15戸28人が暮らしています。祭りには、遠くに住む若者も故郷に帰省し、舞い手として盛り上げます。火の粉をぶつけあって踊る「たい切り面」など、数々の祭りの伝統やしきたりを受け継いでいます。

坂部の冬祭り ミニスライドショー

静止画 坂部の冬祭り6.jpg

先祖が残してくれた素晴らしいお祭りです。

坂部の祭りを守る中心的存在 関福盛さん

こういう急峻な地形の場所で暮らすには、神様を頼った生き方というのが中心になります。坂部には「五度の祭り」と呼ばれる「元旦祭」「十五日の祭り」「雛の祭り」「祇園祭り」「九月の祭り」をはじめ、年間53もの祭りが残されています。ここでは、祭りは無くてはならない重要なものなのです。神様を信仰するとともに、地域の人々が気持ちをひとつにして祭りを守っているのです。


周辺地図 「坂部の冬祭り」大森山諏訪神社 天龍村坂部周辺

神々が舞い降りる郷 天竜村坂部

長野県の最南端の天龍村坂部地区は、静岡、愛知県境付近の天龍川右岸に位置しており、古くは左閑辺といわれた土地です。この坂部地区の歴史は古く、1352年(南北正平7年)熊谷家初代当主、熊谷丹甲平源朝臣貞直が開墾した地です。元は駒場からの落人である「左善、阿閑」という老夫婦の名をとり木曽義仲が「左閑辺」と名づけた源氏ゆかりの土地であり、それによって熊谷貞直がここへ定着することを決心したと伝えられています。
2012年現在、12軒23人が暮らしています。

アクセス 飯田ICと飯田山本IC

飯田IC下車、国道151号、阿南町早稲田経由(約1時間)。飯田山本IC経由、三遠南信自動車道天竜峡IC下車、国道151号線阿南町早稲田経由(約40分)。 
最寄りの駅:JR飯田線平岡駅、鶯巣駅