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テレビ信州 2009年1月12日放送

新山小学校の水を巡る旅 天竜川の最上流諏訪湖へ

 伊那市立新山小学校校(小規模特認校)には、近くを流れる新山川の保護活動に取り組んだ学年がありました。学校の近くには世界一小さなハッチョウトンボが数多く生息する湿地「トンボの楽園」があります。
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 2005年、新山小の子どもたちは、川の水が流れ着く先、天竜川の最下流、河口の遠州灘海岸を訪れました。そこでは、天竜川が砂を運び、長い年月を経て砂浜が出来たことを学習しました。そしてそこには、世界でも最大の海亀の一種、アカウミガメが産卵に来ていることを知りました。
 2007年、今度は天竜川の最上流諏訪湖へ旅をすることになりました。諏訪湖では、湖岸の環境を良くしようと長年活動している人、また、コハクチョウや野鳥を守っている人などとの出会いが待っていました。

そして、子どもたちは一羽の若いコハクチョウに、ニイヤマと命名することになりました。

ニイヤマ 静止画 9.jpgコハクチョウや数多くの水鳥が訪れる諏訪湖

多くの水鳥、野鳥が訪れる諏訪湖

 諏訪湖ではじめに、コハクチョウや鴨類に給餌し湖岸の自然を守る活動をつづけている諏訪湖白鳥の会(花岡幸一会長)を訪ねました。そして、どうして人間が水鳥に給餌しているのかや、コハクチョウの生態などの話を聞きました。子どもたちは、水辺に近寄って実際に給餌する体験もしました。



ニイヤマ 静止画 19.jpg子どもたちが名づけ親になったコハクチョウ、ニイヤマ

ニイヤマとぼくらの旅 ミニスライドショー

コハクチョウの個体識別

林俊夫先生から受け継いだ西村久司さん

 個体識別はカメラで三方向からくちばしの模様を撮影して、コハクチョウの個体を識別するもので、長年記録しつづけているのは世界でもここ諏訪湖だけと言われいます。西村さんは、考案者の故林俊夫さんから受け継ぎ、一羽一羽に名前をつけ重ねながら、記録をつづけています。
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 諏訪湖の最長老ペア「ちーまる・ちょんこ」(今シーズン飛来17年目)はじめ、「だん・らん」とその幼鳥や、かすみ、あさぎりなど、数百羽に名前が付けられている。個体識別によって、飛来の履歴や家族形態、一羽一羽の個性、行動の特徴など観察がより深くできるのだといいます。
 今回は、西村さんの提案により、子どもたちはまだ名前のない若いコハクチョウの一羽にニイヤマと命名させてもらいました。

子供たちがニイヤマと命名

 西村さんが、まだ名前のついていない一羽を指差し、命名してみては、と子どもたちに提案しました。子どもたちは相談してニイヤマと名づけました。ニイヤマは、とても人懐っこい性格をしているそうです。
 いつの日にかまたこの諏訪湖を訪れ、ニイヤマと再会するのが楽しみですね。
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 こどもたちが命名したニイヤマ

諏訪湖の自然環境を守る

日本野鳥の会諏訪支部長 林正敏さん

コンクリート護岸を壊し、湖岸にマコモやヨシを一本一本植えました

 今回の二人目の先生は、岡谷塩嶺小鳥の森コーディネーターの林正敏さんです。林さんは、事前に新山小を訪れ、全校生徒と学習会を開きました。林さんは、日本初の移動通信装置をつけシベリヤまで飛んで、その軌跡を教えてくれたコハクチョウ、ノリコが、諏訪湖ではボケマルと命名されていたことや、コハクチョウの生態などを詳しく話してくれました。
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現地学習会でコンクリート護岸を見る子どもたち

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ご自身が描いた昭和47年当時の諏訪湖の絵を見せながら説明する林正敏さん

一度壊してしまった自然を取り戻すのは大変なことです

諏訪湖での現地学習会では、コンクリート護岸や護岸のヨシ原、コハクチョウの飛来地横河川河口などを案内してくれました。
林さんは、一度壊してしまった自然を取り戻すのは容易ではないことを教えてくれました。そして、子どもたちに「諏訪湖の自然環境は私たちが守るから、君たちはハッチョウトンボを守ってください」と」メッセージを送りました。

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